フォーラム Forum

特定非営利活動法人 日本緩和医療学会主催

PEACE 指導者フォーラム

《PEACE指導者フォーラムは、皆様のおかげをもちまして、盛況のうちに終了いたしました》
ご参加いただきました130名の指導者の皆様、ご協力者の皆様に、御礼申し上げます。

 平成22年1月16日(土)、秋葉原 富士ソフトアキバプラザにて、PEACEプロジェクト初めての試みである「PEACE指導者フォーラム」が開催されました。

司会・木澤義之

 全国から130名の指導者の方々にご参加いただき、また、厚生労働省がん対策推進室より、鴨田佐知子がん情報専門官にお越しいただき、活発な議論が交わされました。
 当日の様子を一部ご報告いたしますので、今回はご参加いただけなかった指導者の方々にも、フォーラムの雰囲気を感じていただければ幸いです。

<第1部> 緩和ケア研修会改善のためのワークショップ

 午前中には、ご応募いただいたPEACE指導者31名の方にご協力いただき、「緩和ケア研修会改善のためのワークショップ」が行われました。テーマごとにグループに分かれ、緩和ケア研修会の問題点、その改善方法について意見を出し合いました。

  • テーマ1(緩和ケア研修会開催を通じて得られたもの)
  • テーマ2(研修会の企画・運営上の問題点とその改善方法)
  • テーマ3(研修会で用意されているマテリアルの問題点とその改善方法)

 ファシリテーターの予想を上回る活発な議論が交わされ、KJ法を用いて集約されたアイディアは、模造紙いっぱいにひろがりました。
 この結果は、フォーラムの第3部で発表されることになります。

<第2部> 交流のためのフォーラム 座長: 志真 泰夫 (日本緩和医療学会 副理事長)

 交流のためのフォーラムでは、4道府県の指導者より、緩和ケア研修会開催に関する地域での取り組みや現状についてご報告いただきました。

北海道 (上村 恵一さん・市立札幌病院)
緩和ケア教育に携わる医療者の参加するメーリングリストが、企画運営者の連携に大いに役立っているというお話や、緩和ケア研修会開催によって形成された人脈により、新たなネットワーク組織が誕生したこと、課題としては20ある拠点病院への精神腫瘍医師の派遣体制の確立、行政や医師会との協力体制の強化などが報告されました。
山梨県 (許山 美和さん・山梨県立中央病院)
県内の勉強会や講演会等で緩和ケア研修会の案内をしたり、地元メディアにとりあげられたことで参加者が増えたということや、県の担当者との連携の重要性、緩和ケア研修会修了後のフォローアップへの要望などについて報告がなされました。
大阪府 (濵 卓至さん・大阪南医療センター)
濵 卓至さん
緩和ケア部会のメンバーが積極的に登庁し、府の担当者と顔の見える関係づくりを行ってきたというお話や、年間30近く開催される緩和ケア研修会を分担していくための講師派遣制度、独自に追加している小児緩和ケアのモジュールなどについてご報告いただきました。
宮崎県 (黒岩 ゆかりさん・宮崎市郡医師会病院)
緩和ケア研修会を、医師のみを対象として小規模で行ない、診療所医師を含む幅広い参加者層にきめ細かく対応しているというお話や、県医師会のがん医療担当者との連携が重要であること、今後は多職種での研修を充実させたいといった展望をお話いただきました。

<第3部> 改善のためのフォーラム 座長: 木澤 義之 (日本緩和医療学会 教育研修委員長)

 改善のためのフォーラムでは、午前中のワークショップであがった意見が集約され、発表されました。自由討論では、会場からも多くの意見や質問があがりました。

テーマ1(緩和ケア研修会開催を通じて得られたもの)
緩和ケア研修会の開催を通じて、教育法が身に付いた、知識の底上げができたなど、個人のスキルアップに結び付いたという面と、院内の連携が深まった、地域の医療従事者と顔の見える関係が作れたなど、ネットワークの構築に関する意見があがりました。課題としては、研修会スタッフ間の温度差があること、スタッフの燃え尽きなどがみられることがあげられました。
テーマ2 (研修会の企画・運営上の問題点とその改善方法)
企画運営上の問題点としては、行政とのやり取りが円滑に進まない、事務作業が膨大であるといった手続き上の問題、運営費の問題、また、参加者やファシリテーターの確保が難しいといった点があがりました。改善方法としては、行政へ積極的に説明を行う、事務担当者向けの研修を行う、修了することにインセンティブをつけるなどの案や、補助役としてのコメディカルの育成、近隣の県との人材交流を行って人員を確保するべき、などの意見がだされました。そのほか、会場からは、県と協同して単位型研修の単位を管理しているという報告や、具体的なインセンティブのつけ方などについて意見があがりました。
テーマ3 (研修会で用意されているマテリアルの問題点とその改善方法)
スライドの出典の記載の徹底や、教育の質のばらつき、多職種の参加を前提とした資料づくりなどが、課題としてあがりました。スライドの出典については、出典元へのリンクなども含めて作成者側でできる限り対応することになりました。質のばらつきについては、ノートを充実させていくべきだという改善案がでました。多職種の参加については、会場からも様々な意見が飛び交いましたが、「PEACEのプログラムは医師を対象として作られたものなので、現時点においては、あくまで医師に対する緩和ケアの教育というのが、学会のスタンス」との志真副理事長の言葉で締めくくられました。

各地域での取り組みの様子や、指導者の皆様の思いが伝わってくるフォーラムとなりました。
厚生労働省の鴨田専門官へもたくさんの質問がよせられ、ひとつひとつ丁寧にお答えいただきました。

今後とも、指導者研修会の実施、緩和ケア研修会の開催支援に一層力を入れると共に、このような機会をご提供していけるよう尽力してまいりますので、ご参加・ご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

【PEACE指導者フォーラム】
主 催: 特定非営利活動法人 日本緩和医療学会
共 催: 一般法人 日本サイコオンコロジー学会
事務局: 特定非営利活動法人 日本緩和医療学会 つくば事務局